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Web制作-STEP2:フリーランスデザイナーの見積もりの出し方

あや

今回は見積もりの出し方について掘り下げて行ってみようと思います!
見積もりって難しいよね..。クライアントさんにとっても制作者にとっても納得のいく値段を提示したいところ

まめまる

  • STEP1.ヒアリング〜要件定義
  • STEP2.見積もり◀︎日はここの話
  • STEP3.ワイヤフレーム制作
  • STEP4.デザインカンプ制作
  • STEP5.フロントコーディング
  • STEP6.CMS導入
  • STEP7.テスト
  • STEP8.サーバー設定&リリース

競合を比較して相場を把握する

競合他社さんのサイトをみて、おおよその相場を知るところから始めます。

  • クラウドソーシング:低価格〜標準的な価格
  • 制作会社:規模にもよるが標準的
  • 個人(フリーランス)サイト:さまざま
Web制作の価格相場

まずはクラウドソーシングのサイトをみてみます。は有名なところで『ランサーズ』や『クラウドワークス』があります。どちらのサイトも現在取引されている案件の価格を見ることができるので、現在のweb制作の相場を知ることができます。

クラウドソーシングの場合、相場からかなり外れた低予算の案件も見受けられるので、数個〜10個程度の案件を見てからおおよその価格帯を知ると良いかと思います。

次に、Web制作会社さんのサイトなどもチェックします。Webサイトはサイト規模によって費用が大きくことなるので、『まずは見積もりから』としている会社さんも多いですが、おおよそ約50万円〜のサイト制作が平均的かと思います。

おおよその相場感がわかったところで、続いて個人(フリーランスデザイナー)が制作見積を出す場合の相場感を決めていきます。

私の場合は、以下のような価格帯で出すようにしています。

クラウドソーシング < 自身の見積もり < 制作会社


クラウドソーシングの相場より少し上の価格帯にしている理由

  • クラウドソーシングを利用するクライアントさんは『安いから利用している』場合が多い
  • 価格競争が起こっていて、一般的なweb制作相場より低め

クライアントさん側がクラウドソーシングを利用する場合、“安く手軽に発注したい”というメリットにひかれて利用していることが多々あると思います。受注側も、私もそうであったように、“まずは製作費よりも経験値を積みたい”というニーズがあり、価格が引き下げられている感じを受けます。

(※もちろん、全ての案件がそうではないです。)

私もフリーランス1年目の時はクラウドソーシングを利用させてもらいました。

数年経験を積んでからは『安いから依頼したい』という理由ではなく

  • デザイン/技術力が良いから
  • webサイトとして効果があるから
  • 相手の意向を汲み取り、制作がスムーズに進むから


などの『安い』以外のメリットを感じていただき、その上でご依頼いただく流れが理想的だと考えて、このような価格帯を設定しています。


Web制作会社さんより少し安い価格帯にしている理由

  • Web制作会社さんからの下請けとしても許容範囲である価格設定
  • Web制作会社さんからの依頼の場合、一部分を担当する場合がある

Web制作会社さんがフリーランス(個人)に発注する場合、どれくらいの範囲だったら発注いただけるか、という目線で考えています。クライアントさんがWeb制作会社に発注する際の予算が例えば50万円だった場合、私の提示額が80万円だと明らかに赤字になるので発注はされません。

もちろん、交渉の余地はありますが、予算があまりにも外れていると発注には至らないのです。

よって、Web制作会社さんからお仕事を依頼いただく場合は、クライアントさんの予算を聞いて相談するケースもあります。

『その予算ですと機能は〇〇で、ページボリュームはこれくらいになります』

と予算をベースに決めていくのも一つの方法かと思います。

二つ目の『Web制作会社さんからの依頼の場合、一部分を担当する場合がある』。これは、直接のご依頼であれば本来は自身が全部やらなくてはいけない部分をWeb制作会社さんがやってくださり、自分が行うのは制作の部分のみということが多くあります。よくあるのは、要件定義が終わっていたり、ページ構成、ワイヤーフレームが出来上がっている場合、などもあります。その場合は圧倒的に作業量が少ないので、作業工数的に見積もり額を下げています。

Web制作の見積もり平均値

Web制作会社さんと同等の見積もりの場合

基本的には個人で制作を引き受けていますが、大規模なサイトだったり、機能が多岐にわたるもの、フロントエンドだけでなくバックエンドの構築がいるものなどになってくると、チームを組んで制作に当たる場合があります。この場合はWeb制作会社さんと同様の見積もりにて提示しています。


自分の時給目標を決める

web業界全体の相場感と、自分のスキルとのバランスを考えてざっくり価格帯が決まったところで、一旦自分の時給目標についても整理してみます。

私は毎年自分の時給目標をだいたい〇〇円くらい、と設定しています。

毎日8時間、月に20日業務したとします。目標時給4,000円と設定した場合

時給目標日給月売上年売上
¥2,000¥16,000¥320,000¥3,840,000
¥2,500¥20,000¥400,000¥4,840,000
¥3,000¥24,000¥480,000¥5,760,000
¥3,500¥28,000¥560,000¥6,720,000
¥4,000¥32,000¥640,000¥7,680,000
¥4,500¥36,000¥720,000¥8,640,000
¥5,000¥40,000¥800,000¥9,600,000
¥6,000¥48,000¥960,000¥11,520,000
¥7,000¥56,000¥1,120,000¥13,440,000

※あくまでも『売上』です。ここから経費やら税金やらが引かれます。

5時間かかる作業=(4,000円×5H)=20,000円
丸5営業日かかる作業=(32,000円×5日)=160,000円

このように設定することで、クライアントさんに聞かれた時にも、「○時間ほどの作業になるのでこの項目は○円です」ときちんと説明ができますし、仕様が変わって想定よりも工数がかかった場合は再見積もりの依頼をしやすいメリットもあります。

という感じで見積もり額をみていきます。

Web制作の見積もり項目

Web制作見積もりの具体的な例です。例えば8P構成の企業サイトの場合は以下のようになります。

品目単価数量価格
サイト設計・全体進行50,0001式50,000円
【デザイン費】TOPページ50,0001P50,000円
【デザイン費】下層ページ15,0008P120,000円
【コーディング費】TOPページ30,0001P30,000円
【コーディング費】下層ページ8,0008P64,000円
レスポンシブ対応(PC版の50%)157,0001式157,000円
小計471,000円
消費税47,100円
源泉徴収税-38,491円
合計478,609

デザインの内容、ページ長や機能でも変動しますが、おおよそこんな感じで見積もりを出しています。

サイト形式別では以下の相場感です。

LPページ:10万円〜
企業サイト:30万円〜100万円
企業サイト(WP導入含む):30万円〜100万円

まとめ

Web制作現場の全体の相場を知り、自分が提供できるスキルを考慮しておおよその価格帯を設定。

目標時給との解離がないかを確かめながら、見積書を制作する。このようにして見積もりを制作しています。

誰かのお役に立てたら嬉しいです。

次回はワイヤーフレーム制作時に気をつけていることをまとめていきたいと思います!